「疾風! アイアンリーガー」B-CLUB連載「昨日の薔薇を訪ねて」
マグナムエースとマッハウインディが表紙を飾った雑誌は、後にも先にもこの雑誌だけではあるまいか。
バンダイ・ホビー事業部から出ていた「エンターテイメントを追求するカルトマガジン」B-CLUB。
バンダイ関連の作品を中心に、アニメ、特撮、プラモ、モデルガン、フィギュア等々を扱った"濃ゆい"かつ"かゆいところに手が届く"雑誌だった。
1993年の97号よりアイアンリーガーの連載ページ「路地裏(後にメインストリート)アイアン倶楽部」がスタートし、
94年の105号からは、作中に登場したリーガーたちのその後を追う「昨日の薔薇を訪ねて」なる記事が連載された。
「1話でシルバーをやめちゃったジェイクとジムはどうなったの?」「ワイルドホークのその後は?」等々、ファンの知りたいキャラの足跡を辿る、まさにかゆいところに手が届く内容だった…が、時にはファンを落胆させる記事もあったのだった。イラストは、ポプラ社「アイアンリーガーサッカーゲームブック」を手がけた武半慎吾氏。
B-CLUB108号(11月号・10月25日発売)108ページ「第4回 アルカード」
●あらすじ
ストーカー城のある町を訪れたジョージィ・アイランド。しかし城へ行く途中雪に阻まれ車が止まり、徒歩で城を目指し遭難してしまう。雪の中、寒さで意識を失ったジョージィが目を覚ますと、そこには暖かな暖炉があった。ジョージィを救ったのは、リーガーたちの友情魂によって復活を遂げたとされるアルカードだった。
シルバーキャッスルと出会った方々の足跡を辿ってこの城に来た、と話すジョージィ。今は何をしているのかとアルカードに訪ねると、彼は 「雪深いこの辺りで遭難者が出ないよう、パトロールしているのだ」と言う。ホッケーに復帰することはないのか、と尋ねるジョージィに、アルカードは「この城を離れるつもりはない」と答える。ここで命を助ける仕事をすることが、自分で選んだ俺の生き方なのだと。
●ポイント
GZの手の中で砂となり消えたはずのアルカード。彼がその後TV本編で一瞬だけ復活した理由が明かされる…かと思いきや、「リーガーの友情魂で復活」というちょっぴり無茶な説明で終わってしまった。しかし彼が今も健在であるという情報に胸を撫で下ろしたファンも多かった様子。GZとの再会話を描いた同人誌を即売会でいくつか見かけた。
なお、この号のB-CLUB表紙は機動武闘伝Gガンダムとアイアンリーガーのコラボレーション。「ゴッドガンダムの肩の上で腕組みをして微笑むマグナムエース」というとんでもない絵柄だった。この表紙に関する柳沢哲也氏のコメントは「みーなさんお待ちかねー!GガンダムVSアイアンリーガー、ついに映画化決定! …なんてことは絶対ないのでありました、チャンチャン」。