「疾風! アイアンリーガー」B-CLUB連載「昨日の薔薇を訪ねて」

マグナムエースとマッハウインディが表紙を飾った雑誌は、後にも先にもこの雑誌だけではあるまいか。 バンダイ・ホビー事業部から出ていた「エンターテイメントを追求するカルトマガジン」B-CLUB。 バンダイ関連の作品を中心に、アニメ、特撮、プラモ、モデルガン、フィギュア等々を扱った"濃ゆい"かつ"かゆいところに手が届く"雑誌だった。


1993年の97号よりアイアンリーガーの連載ページ「路地裏(後にメインストリート)アイアン倶楽部」がスタートし、 94年の105号からは、作中に登場したリーガーたちのその後を追う「昨日の薔薇を訪ねて」なる記事が連載された。


「1話でシルバーをやめちゃったジェイクとジムはどうなったの?」「ワイルドホークのその後は?」等々、ファンの知りたいキャラの足跡を辿る、まさにかゆいところに手が届く内容だった…が、時にはファンを落胆させる記事もあったのだった。イラストは、ポプラ社「アイアンリーガーサッカーゲームブック」を手がけた武半慎吾氏。

B-CLUB107号(10月号・9月25日発売)108ページ「第3回 ワイルドホーク」

●あらすじ

 ジョージィ・アイランドは、中央から遠く離れたライカー高原の球場に来ていた。そこでは優勝請負人ワイルドホークが、地方リーグの選手として活躍していた。ワイルドホークは中央リーグのジャイ○ンツに莫大な契約金を提示されたが、それを蹴ってまで地方リーグで闘う道を選んだのだという。

 地方リーグには、どうしようもないリーガーたちが溢れていた。興奮剤入りのオイルに酔い、八百長試合にあけくれていた。そんなリーガーたちを見たワイルドホークは、マグナムエースに出会う前の自分のようだと感じたという。

 マグナムエースに出会い教えられた、正々堂々と闘うことの素晴らしさを、今度は自分自身が彼らに伝えたかったのですね、と問うジョージィに、ワイルドホークは「そんなご大層なもんじゃない」と答える。ただ、自分の過去の亡霊を見過ごすのが我慢できなかったからだ、と。そしてチームを率い、いつか必ず中央リーグに戻ると誓うのだった。


●ポイント

「はぐれリーガー編」の中でも最高に熱く渋い活躍を見せたワイルドホーク。そんなワイルドホークのその後はやっぱり渋かった。あまり関係ないが、管理人は小学生のころ、ワイルドホークのモノマネをしたクラスメイトに「ファイヤー・コメッコォ!」の叫び声とともにコメッコ(米菓子)を投げつけられた覚えがある。